付則C-マッチ・レース規則

マッチ・レースは、この付則により変更された『セーリング競技規則』に基づき行われなければならない。マッチは、レース公示と帆走指示書に別のことを記載している場合を除き、アンパイア制で行わなければならない。

C1     用語

            「競技者」とは、その大会に応じてスキッパー、チームまたは艇をいう。「フライト」とは、同一のスターティング・シーケンスでスタートした2つ以上のマッチをいう。

C2     定義と第2章、第4章の規則の変更

C2.1  定義『フィニッシュ』を次のように変更する。 

            「すべてのペナルティーを完了した後、艇体、または正常な位置にある乗員または装備の一部が、最終マークからのコースの方向でフィニッシュ・ラインを横切るとき、艇はフィニッシュするという。ただし、1艇または両艇がフィニッシュした後、ペナルティーが規則C7.2 (d) に基づき取り消された場合、それぞれの艇は、フィニッシュ・ラインを横切ったとき、フィニッシュしたと記録されなければならない。」

C2.2  定義『プロパー・コース』に以下を追加する。

            「ペナルティーを履行している艇またはペナルティーを履行するために操船している艇は、プロパー・コースを帆走していない。」

C2.3  定義『ゾーン』の距離を2艇身に変更する。

C2.4  規則13を次のように変更する。 

            13  タッキング中またはジャイビング中

            13.1 艇は、風位を越えた後クロースホールドのコースになるまでは、他艇を避けていなければならない。

            13.2 風下方向に帆走している艇のメインセールのフットが'艇の中心線を横切った後、メインセールが風をはらむまで、その艇は他艇を避けていなければならない。

            13.3 規則13.1または13.2を適用している間、規則10、11、12は適用しない。

            ただし、2艇が同時に規則13.1または規則13.2に従わなければならない場合には、ポート側にいる艇、または後方にいる艇が、避けていなければならない。

C2.5  規則16.2を削除する。

C2.6  規則18.3を次のように変更する。

            「2艇が反対タックであり、そのうちの1艇がマークにフェッチングしており、もう一方の艇がゾーン内でタックを変更し規則13.1に従わなければならない場合には、規則18.2はそれ以降適用しない。いったんタックを変更している艇がタックを完了した場合には、

            (a)   相手艇が内側にオーバーラップするのをラフしても回避できない場合には、その艇はマークルームが与えられ、タックを変更した艇は避けていなければならず、規則15は適用しない。

            (b)   相手艇が内側にオーバーラップするのをラフして回避することが出来る場合には、タックを変更した艇はマークルームが与えられる。」

C2.7  規則20が適用される場合、声をかけることに加えて、ヘルムスマンによる次の腕信号を必要とする。

            (a) 「ルーム・ツー・タック(タックするルーム)」については、風上の方向を繰り返しはっきりと指すこと。

            (b) 「ユー・タック(タックせよ)」については、相手艇を繰り返しはっきりと指して、腕を風上の方向に振ること。

C2.8  規則23.1を次のように変更する。「常識的に可能な場合には、レース中でない艇は、レース中の艇またはアンパイア・ボートを妨害してはならない。」

C2.9  新規則23.3を追加する。「異なるマッチの艇が出会った場合、いずれの艇のコース変更も、規則に従おうとするか、自艇のマッチに勝とうとするものでなければならない。」

C2.10            第4章の前文に以下を加える。「規則42は、予告信号と準備信号の間にも適用する。」

C2.11            規則42.2(d)を次のように変更する。

            「スカリング:艇を前進させるための舵の繰り返しの動き。」

C3     レース信号と関連規則の変更

C3.1  スタート信号

            マッチをスタートさせるための信号は、次のとおりとする。計時は視覚信号から取らなければならない。音響信号の不発は、無視するものとする。2つ以上のマッチが行われる場合には、あるマッチのスタート信号を次のマッチの予告信号としなければならない。

時刻(分)

視覚信号

音響信号

意味

10

F旗掲揚

1声

注意信号

6

F旗降下

なし

 

5

数字旗掲揚*

1声

予告信号

4

P旗掲揚

1声

準備信号

2

青色旗もしくは黄色旗
または両方の旗の掲揚**

1声**

スタート前の
エントリー・タイムの終了

0

予告信号と準備信号降下

1声

スタート信号

* 帆走指示書に別のことを記載している場合を除き、フライト内で、数字旗1はマッチ1を、数字旗2はマッチ2を、以下同様、を意味する。

            ** この信号は、1艇または両艇が規則C4.2に従わない場合に限り、発しなければならない。旗は、アンパイアがペナルティーの信号を発するか、または1分間のいずれか早い方の時点まで、掲揚しておかなければならない。

C3.2  関連規則の変更

            (a) 規則29.1を次のように変更する。

              (1) スタート信号時に艇体、乗員または装備の一部でもスタート・ラインまたはそのどちらかの延長線のコース・サイドにある場合、レース委員会は艇を特定する青色旗または黄色旗を、音響1声と共に速やかに掲揚しなければならない。その旗は、その艇がスタート・ラインまたはそのどちらかの延長線のプレスタート・サイドに完全に戻るか、またはスタート信号の2分後までのいずれか早い方の時点まで、掲揚しておかなければならない。

              (2) スタート信号時に、艇体、乗員または装備のいずれもスタート・ラインまたはそのどちらかの延長線のコース・サイドにないが、スタートする前に、スタート・ラインのどちらかの延長線を横切りコース・サイドを帆走した場合、レース委員会は、艇を特定する青色旗または黄色旗を速やかに掲揚しなければならない。その旗は、その艇がスタート・ラインまたはそのどちらかの延長線のプレスタート・サイドに完全に入るか、またはスタート信号の2分後までのいずれか早い方の時点まで、掲揚しておかなければならない。

            (b) レース信号『回答旗』の最後の文章を次のように変更する。「注意信号は、降下1分後に発せられる。ただし、その間にレースを再度延期するか、または中止する場合を除く。」

            (c) レース信号『N旗』の最後の文章を次のように変更する。「注意信号は、降下1分後に発せられる。ただし、その間にレースを再度中止するか、または延期する場合を除く。」

C3.3  フィニッシュ・ライン信号

            レース信号『青色旗または青色シェイプ』を用いてはならない。

C4     スタート前の要件

C4.1            準備信号時に、それぞれの艇は、指定された端のスタート・マークからスタート・ラインに対し角度90度で引いた線の外側にいなければならない。レース対戦予定表中、左側に載った艇は、ポートの端を指定され、レース中スターンに青色旗を掲揚していなければならない。相手艇は、スターボードの端を指定され、レース中スターンに黄色旗を掲揚していなければならない。

C4.2  C4.2 準備信号に続く2分の間に、艇は、最初はコース・サイドからプレスタート・サイドへ、スタート・ラインを横切り、そして離れなければならない。

C5     アンパイアによる信号

C5.1  長音1声と共にする緑色と白色の旗は、「ペナルティーを課さない」ことを意味する。

C5.2  長音1声と共に掲揚する、艇を特定する青色旗または黄色旗は、「特定された艇は、規則C7に従ってペナルティーを履行しなければならない」ことを意味する。

C5.3  長音1声と共に、青色旗または黄色旗と同時または直後に掲揚する赤色旗は、「特定された艇は、規則 C7.3 (d) に従ってペナルティーを履行しなければならない」ことを意味する。

C5.4  青色旗または黄色旗とともに掲揚する黒色旗と長音1声は、「特定された艇を失格とし、マッチは打ち切られ、相手艇を勝ちとする」ことを意味する。

C5.5  短音1声は、「ペナルティーが今、完了した」ことを意味する。

C5.6  短い反復音響は、「艇はもはやペナルティーを履行中ではなく、ペナルティーは残っている」ことを意味する。

C5.7  アンパイア・ボートに表示された1本の艇を特定する青色か黄色の旗またはシェイプは、「特定された艇には、未履行のペナルティーが1つある」ことを意味する。

C6     艇による抗議と救済要求

C6.1  艇は、次により他艇を抗議することができる。

            (a) 規則14を除く第2章の規則に基づき、関与したインシデント後直ちにY旗をはっきりと掲揚すること。

            (b) 規則C6.1(a) またはC6.2に記載されていない規則に基づき、インシデント後できるだけ早く赤色旗をはっきりと掲揚すること。

C6.2  艇は、次の規則に基づき他艇を抗議することはできない。

            (a) 規則14。ただし、損傷または傷害が起こった場合を除く。

            (b) 第2章の規則。ただし、インシデントに関与した場合を除く。

            (c) 規則31または42。

            (d) 規則C4またはC7。

C6.3  フィニッシュまたはリタイアする前に生じた状況を理由に救済を要求しようとする艇は、その状況に気付いた後できるだけ早く赤色旗をはっきりと掲揚しなければならない。ただし、フィニッシュまたはリタイア後2分を超えてはならない。

C6.4  (a) 規則C6.1 (a) に基づき抗議している艇は、アンパイアの信号前、または信号後できるだけ早くY旗を降下しなければならない。

            (b) 規則C6.1 (b) に基づき抗議している艇または規則 C6.3に基づき救済を要求している艇は、抗議または救済の要求を有効とするためには、フィニッシュまたはリタイア後アンパイアにそのことを伝えるまで、赤色旗を掲揚したままにしておかなければならない。抗議または救済要求は書面である必要はない。

C6.5  アンパイアの判定

            (a) Y旗が掲揚された後、アンパイアは艇にペナルティーを課すかどうかを判定しなければならない。アンパイアは、規則C5.1、C5.2 または C5.3 に従ってその判定の信号を発しなければならない。

            (b) 規則C5.3の赤色旗ペナルティーは、規則に違反した艇が違反の結果コントロールできる位置を得たが、アンパイアの発議する追加のペナルティーの条件が満たされているかどうかアンパイアが確信できない場合に使用しなければならない。

C6.6  プロテスト委員会の判決

            (a)   プロテスト委員会は、適切と考える方法で証言を得ることができ、またその判決を口頭で伝えることができる。

            (b) プロテスト委員会は、規則違反がマッチの結果に著しい影響を与えなかったと判定した場合には、次のいずれかを行うことができる。

               (1) 1点または1点未満のペナルティーを課す。

               (2) 再レースを命ずる。

               (3) 公平であると判定した別の調整を行う。これにはペナルティーを課さないこともある。

            (c)    損傷または傷害が起こった場合の規則14違反のペナルティーは、プロテスト委員会の裁量によるものとし、大会でのそれ以降のレースからの排除を含めることができる。

C7     ペナルティー方式

C7.1  削除する規則

            規則44を削除する。

C7.2  すべてのペナルティー

            (a) ペナルティーを課せられた艇は、規則C7.3の制限内でペナルティーの履行を遅らせることができ、次のようにペナルティーを履行しなければならない。

               (1) 風上マークへ向かうコースのレグにいる場合、ジャイブして、常識的にできるだけ早くクロースホールドのコースまでラフしなければならない。

               (2) 風下マークまたはフィニッシュ・ラインへ向かうコースのレグにいる場合、タックして、常識的にできるだけ早く真の風から90度より風下のコースまでベア・アウェイしなければならない。

(b) 規則2に追加する。「レース中、艇は、アンパイアからペナルティーの信号を受けなければ、ペナルティーを履行する必要はない。」

(c) 艇は、バウが前のマークから回航しているマークを通る直線の延長線を横切ったときに、または最終レグではフィニッシュしたときに、そのコースのレグを完了したという。

(d) ペナルティーを課せられた艇は、ペナルティーを履行して、フィニッシュ・ラインのコース・サイドに完全に帆走し、その後フィニッシュするまで、フィニッシュしたと記録されてはならない。ただし、フィニッシュ・ラインを横切る前または横切った後にペナルティーが取り消された場合を除く。

            (e) 艇に未履行のペナルティーが1つまたは2つあり、そのマッチの相手艇にペナルティーが課せられた場合には、それぞれの艇のペナルティーの1つを取り消さなければならない。ただし、赤色旗のペナルティーは、未履行のペナルティーを取り消したり、他のペナルティーにより取り消されたりしてはならない。

            (f) 艇に未履行のペナルティーが3つ以上ある場合には、アンパイアは規則C5.4 に基づきその艇を失格とする信号を発しなければならない。

C7.3  ペナルティーの制限

            (a) タックを含むペナルティーを履行している艇は、風位を越えた時点からクロースホールドのコースになるまで、スピネーカーのヘッドをメイン・ブームのグースネックより下にしておかなければならない。

            (b) ペナルティーの一部でも、その艇がいるレグの起点、境界または末端となる回航マークのゾーン内で履行することはできない。

            (c) 艇に未履行のペナルティーが1つある場合には、その艇はスタートしてからフィニッシュするまでの間いつでもペナルティーを履行することができる。艇に未履行のペナルティーが2つある場合には、その艇はペナルティーのうちの1つを常識的にできるだけ早く履行しなければならない。ただし、スタートする前に履行してはならない。

            (d) アンパイアがペナルティー旗と同時にまたはすぐ後に赤色旗を掲揚した場合、ペナルティーを課せられた艇は常識的にできるだけ早くペナルティーを履行しなければならない。ただし、スタートする前に履行してはならない。

C7.4  ペナルティーの履行と完了

            (a) 未履行のペナルティーがある艇が、風上マークへ向かうレグにいてジャイブした場合、または風下マークまたはフィニッシュ・ラインへ向かうレグにいて風位を越えた場合、その艇はペナルティーを履行中であるとする。

            (b) ペナルティーを履行している艇が正しくペナルティーを履行しなかったか、または常識的にできるだけ早くペナルティーを完了しなかった場合、その艇はもはやペナルティー履行中ではない。アンパイアは、C5.6 で求められているとおりに、このことの信号を発しなければならない。

            (c) それぞれのマッチのアンパイア・ボートは、艇を特定する青色か黄色の旗またはシェイプを表示しなければならず、それぞれの旗またはシェイプは未履行のペナルティー1つを示す。艇がペナルティーを履行した場合、またはペナルティーが取り消された場合、旗またはシェイプを1つ除去しなければならない。アンパイアが旗またはシェイプを表示または除去しなかったことでは、未履行のペナルティーの数は変更されるものではない。

C8     アンパイアが発議するペナルティー

C8.1  規則の変更

            (a) 規則60.2 (a) と60.3(a) は、アンパイアがペナルティーを課すことができる規則には適用しない。

            (b) 規則64.1 (c) を次のように変更する。艇の免罪に関する規定は、審問なしにアンパイアが適用でき、この付則と矛盾するどの規則にも優先する。

C8.2  アンパイアは、艇が規則31、42、C4、C7.3 (c) またはC7.3(d)に違反したと判定した場合、規則C5.2またはC5.3 に基づきその艇に信号を発することによりペナルティーを課さなければならない。ただし、艇が第2章の規則に違反してペナルティーを課され、同じインシデントで規則31にも違反した場合には、その艇は規則31違反によってペナルティーを課せられることはない。さらに、間違った旗を掲揚するかまたは正しい旗を掲揚していない艇は、口頭で警告されなければならず、またペナルティーを課せられる前に誤りを正す機会を与えられなければならない。

C8.3  アンパイアは、艇が次のいずれかを行ったと判定した場合、規則C5.2、C5.3またはC5.4に基づきペナルティーを課さなければならない。

            (a) ペナルティーを課しても規則違反により有利になった。

            (b) 故意に規則に違反した。

            (c) スポーツマンシップの違反を犯した。

C8.4  アンパイアまたはプロテスト委員会のメンバーは、艇がC6.1 (a) またはC6.2に記載された以外の規則に違反したかもしれないと判定した場合には、適切な場合、規則60.3と規則C6.6に基づく処置をとるようプロテスト委員会にそのことを通知しなければならない。

C8.5  アンパイアは、一方の艇がスタートした後、相手艇がスタートしないことを確信した場合、規則C5.4 に基づき、スタートしなかった艇を失格とし、マッチを打ち切る信号を発することができる。

C8.6         マッチのアンパイアが、少なくとももう一人の別のアンパイアとともに、艇が規則14に違反し、損傷が起こったと判定した場合、彼らは審問なしに1/2点のペナルティーを課すことができる。競技者には、実行できるようになればすぐにペナルティーを知らせなければならず、競技者は審問を要求することができる。プロテスト委員会は、規則C6.6に基づく手続きを進めなければならない。プロテスト委員会によって判定されるペナルティーは、1/2点より大きくすることができる。アンパイアが1/2点より大きいペナルティーが適切であると判定する場合、規則C8.4に基づき処置しなければならない。

C9     救済または審問再開の要求、上告、その他の手続き

C9.1  規則C5、C6、C7またはC8に基づき行われた判定に対する救済要求または上告を行ってはならない。規則66の3番目の文章を次のように変更する。「審問の当事者は、審問再開を求めることはできない。」

C9.2  競技者は、運営艇の行動が不適切であったという主張に基づいて救済の要求を行うことはできない。プロテスト委員会は、アンパイア・ボートを含む運営艇が、競技している艇を甚だしく妨害したかもしれない状況で、確信できる場合のみ、救済を考慮すると判定できる。

C9.3  C9.2で認められている場合を除き、アンパイアが処置したこと、処置しなかったことに関して、いかなる種類の手続きも行うことはできない。

C10   得点

C10.1            それぞれのマッチの勝者に1点(同着の場合それぞれに1/2点)を与え、敗者は0点とする。

C10.2         競技者が大会の一部を欠場した場合、完了したすべてのレースの得点は、そのままにしておかなければならない。

C10.3         複数のラウンド・ロビンにおいて、完了していないラウンド・ロビンを残して打ち切られた

場合、次のように、どの2競技者間で帆走した全マッチに対して1点のみを与えなければならない。

ある2競技者間で完了したマッチの数

それぞれの勝者への得点

1

1点

2

1/2点

3

1/3点

(以下同様)

 

  C10.4         ラウンドロビン・シリーズの場合

            (a) 競技者を合計得点の順に最多得点を得た者を第1位として順位を決めなければならない。

            (b) マッチには勝ったが、別のマッチの競技者に対しての規則違反のために失格となった競技者は、そのマッチの得点を失うものとする(ただし、負けた競技者には得点を与えてはならない)。

            (c) 異なるグループで帆走した競技者間の全体の順位は、最多得点により決定されなければならない。

C10.5            ノックアウト・シリーズの場合、帆走指示書に2競技者間のシリーズで勝つために必要とする最少得点数を規定しなければならない。ノックアウト・シリーズが打ち切られた場合、より多い得点の競技者を上位として決定しなければならない。

C11   タイ

C11.1         ラウンドロビン・シリーズ

            ラウンドロビン・シリーズでは、競技者は、1つかそれ以上のグループに分けられ、そのグループの他のすべての競技者と1回以上帆走するよう予定を組まれる。大会の対戦表において特定されたそれぞれ別個のステージは、各競技者がそのステージで互いに帆走する回数にかかわりなく、別個のラウンドロビン・シリーズとしなければならない。

            ラウンドロビン・シリーズでの2人以上の競技者間のタイは、すべてのタイが解けるまで、次の方法により、順に解かなければならない。1つ以上のタイが部分的にのみ解けた場合、C11.1(a) から C11.1(e) までを、そのタイに再適用しなければならない。タイは次の競技者を上位として決定しなければならない。

            (a) 順番に並べて、タイとなった競技者間のマッチで最多得点を得た競技者。

            (b) 複数のラウンドロビンで2競技者間のタイがある場合、2競技者間の最後のマッチで勝った競技者。

            (c) ラウンドロビン・シリーズで最上位に位置する競技者に対して最多得点をあげた競技者。必要な場合には、次位に位置する競技者に対して、以下同様にタイが解けるまで行う。2つの別個のタイを解かなければならないが、それぞれのタイの解消が別のタイを解くことによって決まる場合、次の原則をC11.1 (c) の手順に用いなければならない。

               (1) 下位のタイを解く前に、より上位のタイを解かなければならない。

               (2) 規則C11.1 (c) では、下位のタイにおけるすべての競技者を1競技者として扱わなければならない。

            (d) 規則C10.4 (c) を適用後、それぞれのグループの競技者の数と関係なく、異なるグループで最上位の競技者。

            (e) その大会の最も近いステージ(フリート・レース、ラウンド・ロビン、その他)で最上位の競技者。

C11.2         ノックアウト・シリーズ

            ノックアウト・シリーズでの競技者間のタイ(0-0を含む)は、タイが解けるまで、次の方法で、順に解かなければならない。タイは次の競技者を上位として決定しなければならない。

            (a) 最も近いラウンドロビン・シリーズで最上位の競技者。必要なら規則C11.1を適用する。

            (b)       タイとなった競技者間でのその大会で最も近いマッチで勝った競技者。

C11.3         残っているタイ

            規則C11.1またはC11.2でタイが解けない場合

            (a) その大会のその後のステージ(またはその大会が直接の予選となっている別の大会)のためにタイを解く必要がある場合には、実施できる場合、決定戦によりタイを解かなければならない。レース委員会が決定戦を実施できないと決定した場合、タイは、タイとなったそれぞれの競技者のラウンドロビン・シリーズにおける最初のレースの得点を除外した得点が最高の者を上位と決定しなければならない。それでもタイが解けない場合、タイとなったそれぞれの競技者の2番目のレースを除外し、以下タイが解けるまで繰り返す。タイが部分的に解消した場合、残っているタイは、C11.1あるいはC11.2を再適用することにより解かなければならない。

            (b) 他の大会への直接の予選ではない大会の勝者、またはノックアウト・シリーズの1つのラウンドで脱落した競技者間の全体の順位を決めるために、決定戦を用いてよい(ただし、抽選はない)。

            (c) タイが解けない場合、タイとなった順位の賞金またはランキングの得点は、合計した上、タイとなった競技者で平等に分けるものとする。

            注:マッチ・レース用の標準レース公示と標準帆走指示書は、ISAFから入手できる。